書きたくなったので書き付けます。別にどう発展させる気もないのですが。
「ごめん、待った?」
いつもの時計塔の前。分針はまだ0を指していない。
私が目の前に来るまで、わざと知らない振りして待ってる。
いつもの黒いロングコート。見つけられないわけないのに。
ようやく目が合う。ちょっとだけ目が優しくなる。私のリズムが上がり始める。
「待った?」
いつもの言葉。待ってるのは知ってる。だっていつも10分前には来てるんだから。
「いや、大丈夫」
何が大丈夫なんだろう。ふと思う。
待つのはいやじゃないと言う。でもきっと連絡しなきゃ、約束の時間から5分だって留まってない。相手が私でもきっとそうなんだろう。じゃあ大丈夫だったのは、むしろ私の方なのだろうか。
僕に逢えて大丈夫。
「どうしたの?」
ふいに動きを止めた私の瞳を覗き込む。
思わず真顔で答えてしまう。
「いや、逢えてよかったなーって思って」
「何それ?だって約束してたじゃん」
「そうなんだけどさ、なんか無駄にうれしくて」
「ふーん、変なの」
「いいじゃん、それより早く行こ」
怪訝そうな顔をしたのもそのままに、手を繋いで時計塔を後にした。
ぃや本当特に意味もなく少女漫画チックなのを書きたかっただけです。はい。このありきたりな感じをお手元に(笑)
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